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パンデミック

NHKの新型インフルエンザに関するドラマとドキュメントをごらんになったであろうか。

とてもよく出来ていたと考えますが、いくつか現場の医師として付け加えるというか、確認しておきたいことがあります。

1)新型インフルエンザはいつ流行ってもおかしくない

H5N1の人から人への伝染が中国、インドネシアなどで報告されている。WHOもいつ新型インフルエンザが流行ってもおかしくないといっている。一度流行ると最初の年に国民の25%(3200万人)が罹患し、死亡率2%(72万人)といわれている。これはウイルスが比較的弱毒であったばあいで、もし強毒性のものが流行すると死亡率はもっと高くなる。

2)新型インフルエンザの封じ込めは可能か

これは正直難しいと思う。新型といってもインフルエンザには違わないので、封じ込めはきわめて難しい。

第一波が収まっても、第二波、第三波と流行がやってくる。学校を休みにしたり、電車を止めることを何回も繰り返すのは現実的には難しい。 流行することを前提とした対策が必要である。ヨーロッパ諸国では全国民にタミフルがいきわたるような備蓄を進めているが、日本の現状はお寒い限りである。

3)タミフルの必要量

ドラマの中でも正確に言われていたが、新型インフルエンザの治療には、普通のインフルエンザの倍の量のタミフルを倍の期間飲まなければいけない。

通常必要量は 一日2錠 五日間の合計10錠であるが、新型の場合は一日4錠、十日間の40錠が必要である。

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【コメント】

はじめまして。
私もドラマとドキュメントを視聴しました。
インターネットで色々と調べていて、先生のブログに辿り着きました。

まず、封じ込めも難しく対策も万全ではない。
不安を感じます。

「風邪くらいで休めない」と思い放置してしまうことがありますが、個人だけの問題ではないと認識することも大切なのかもしれません。

コメントありがとうございます。今朝の日経に富山薬品の新しい薬の話しが出ていましたが、この薬の話を読むのは確か3度目くらいです。早く出るとよいのですが、新薬の場合人での臨床試験で躓くことがほとんどで、しばらく見守りが必要です。そういう意味で現時点でパンデミック対策は、充分量のタミフル備蓄しかありません。またアメリカでは、パンデミックの時に誰にタミフルを使うのかという議論が深化しています。社会機能の維持という観点に重点が置かれています。

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